みらっちの読書ブログ

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涙のあとには笑いがあるはずさ【宮本浩次】

こんにちは。

 

昔から知っているんだけれども、最近特に、なんだか気になる人がいます。

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エレファントカシマシ』のボーカル、宮本浩次(みやもと ひろじ)さん。

 

2018年にエレカシ30周年を迎え、それを機にソロで椎名林檎さんや東京スカパラダイスオーケストラさんとコラボ。昨年2020年には初のソロアルバム『宮本、独歩』をリリース。同年、カバーアルバムの『ROMANCE』を出しています。

 

合唱団に入っていた小学校4年生の時に「みんなのうた」で『はじめての僕デス』を歌っていた宮本さん。1966年生まれなので、ほぼ同世代。この曲も聞いていたはず。うん、確かになんとなく、覚えがあるかも。

www.nhk.or.jp

 

2021年6月からは「みんなのうた」で「passion」という宮本さんの曲が流れるそうです。「passion」、どんな曲なんでしょう。楽しみです。

 

エレカシ』の曲は、好きな曲とあまりピンとこない曲があって、アルバムをきちんと聞くことはなく、特定の曲ばかりを聴いていた気がします。有名どころの『今宵の月のように』とか。

 

んん?なんかこの声がとても好きかも!と思ったのは、この曲を聴いたときです。

www.uta-net.com

 

1976年のユーミンの曲のカバーです。2008年リリース。

「めっちゃいいやーん」と思って。徳永英明さんや椎名林檎さんもこの曲をカバーしているのですが、私はエレカシのこのカバーが一番好きです。本家本元のユーミンの声より好きかも。

 

宮本さんの声は、ビブラートがほとんどかからない、すごくストレートな、どストライク直球な、すとーんと突き抜ける感じがします。エレカシはたぶんすごく「ロック」に振り切れているバンドだと思うので、バンドや宮本さんが本当に目指しているのは本来とても反骨精神あふれる「ザ・ロック」な楽曲、なんだと思います。でも、どうやら私の好みとしてはどうしても「ちょっとポップス味が欲しいっていうファンのために作ってみたよ」みたいな曲に傾いてしまいます。すみません。

 

椎名林檎さんとのデュオ、『獣ゆく細道』も堪らなく良い曲です。こちらは椎名林檎さんの曲で、宮本さんはシンガーとしての参加。おふたりとも好きなので、私にとっては最強コラボ。

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もうなんていうんでしょうか。この「大正・昭和初期感」。「太宰治感」といってもいい。笑。「道行き」「道ならぬ」「無頼」「姦通罪」「心中」とか、そういう単語が頭の中を駆け抜けます。そう言えば紅白歌合戦でもふたりで出てましたね。

 

エレカシの曲の中では、この曲がいちばん好きです。

www.youtube.com

 

歌詞をすべてここに書きたいくらい、好きです。

 

歌詞はとてもシンプル。シンプルだから、響きます。

なにより、宮本さんの乾いてるのにそれでいて情感のあるボーカルが良いです。

歩き出すために、まず、顔をあげよう、と言う気持ちになります。

 

 

エレファントカシマシ』というバンドは中学時代の同級生4人組で、デビュー当初からメンバーが変わっていないんですね。稀有なことだと思います。宮本さんは、すごく真面目そうな方で、身体を使って一生懸命お話されるので、気がつくとぐぐっと惹きこまれているのが常です。歌と一緒かも知れません。音楽番組に出てインタビューを受け質問に答えている最中にバンドメンバーのほっぺたをひとりひとりつねったり、髪をバーッとかきむしったり、白と黒の服しか着ない(ジョブスと同じで選ぶのに費やす時間がもったいないから)など、ちょっと言動にエキセントリックなところがあってそこもまた魅力です。そしてバンドのメンバーをすごーく愛している気がするし、メンバーの皆さんにもすごーく愛されてる気がします。

 

バンドとしては順風満帆ではなくて、メジャーになるまでも、メジャーになってからも、いろいろと大変なことがあったようです。

 

で、50代になった最近の宮本さんが、なんだかとてもチャーミングに見えるのです。昔から「かわいい」と「かっこいい」の声が同じくらい聴かれる素敵な方ですが、ソロ活動をし始めてからの宮本さんは特に、バンドとはちょっと違う顔を見せている、といいましょうか。

 

楽しみにしていた『宮本、独歩』ですが、カバーアルバム『ROMANCE』のほうがよく聴いています。

 

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昭和の曲が盛りだくさん。松田聖子さんのファンだったみたいで、松田聖子さんの曲が2曲はいっています。「赤いスィートピー」と「白いパラソル」。個人的には、久保田早紀「異邦人」、梓みちよの「ふたりでお酒を」、ちあきなおみの「喝采」も良かったです。

 

しかしダントツに良かったのは、中島みゆきさんのカバー『化粧』。

 

 

もともと、中島みゆきさんの曲の中でも『化粧』が好きだったので、宮本さんがカバー曲として選んだのがとても嬉しかったです。

 

私は音楽詳しくないのですが、これらの曲、すべて女性の曲ですが、キーが同じなのでは?と思うのですが、どなたかわかるかたいらっしゃいますか?普通、男性が女性の曲を歌う時ってキーが変わりますよね。なんとなく、変わっていないような気がするのですが、気のせいでしょうか。

 

きっと本来は、エレカシのライブに行くのが真の宮本さんのファンの姿だと思いますが、やっぱり私は「楽曲」「バンド」というよりも、シンガーとしての宮本さんを、好きなんだと思います。そんなわけなので、あえてひそかに応援し続けようと思っています。