みらっちの読書ブログ

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ジャケ買いもたまには当たりをつかむ【”folklore”&”ever more”/テイラー・スウィフト】

こんにちは。

 

お正月に観た映画【The GIVER】でテイラー・スウィフト(外国の方はなんとなく敬称つけると変な感じなので敬称略)を見てから気になって、iTunesで検索したら、2020年7月にリリースされた『folklore』というタイトルのアルバムが目に留まり、聴いてみたらとってもいいアルバムでした。もう、このジャケットから素敵。絵本みたい。

 

テイラー・スウィフトがカントリー出身というのは知っていましたが、その当時の楽曲に接する機会もないまま2014年に『Shake It Off』が大ヒットし、グラミー賞も受賞。確かに耳に残る『Shake It Off』の曲じたいはとてもいい曲だし好きではあるけれども、いかにもな曲、いかにもな歌詞、という気がして、私のテイラー・スウィフトのイメージはこれに定着。人気があるのは知っていましたが、ほかの曲をよく聴いてみたことがありませんでした。

 

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聴いて一瞬で虜になるアルバムというのがいくつかあるのですが、『folklore』はそのひとつです。最初の「The1」というタイトルと、静かなピアノの始まりがまずハートを鷲づかみでした。「これが『Shake It Off(気にしてなんかいられないっ!)』の人なの??」と思いました。おもいっきりフォークな感じ、というか抒情的。

 

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「The 1(ジ・ワン)」って運命の人、って意味ですが、この曲は「そうだったらよかったな」という、ちょっと逆説的な失恋ソング。

 

そもそも、コンセプトアルバムが好きです。アルバムそのものが「物語」で「本」みたいなアルバム。このアルバムは、前回のアルバムリリースからあまり時間を置かずにリリースされています。このコロナ禍で自粛を余儀なくされたテイラー・スウィフトが、自分を見つめながら作ったということで、コロナ憎いけれども、この感染症の流行は、音楽家のひとたちの危機感と創作意欲をいたく刺激した事件だったことは間違いない、と確信を深めました。しかも結構、傑作が多い。誰か、世界各国の2020年のアルバムを俯瞰して調べてくれないでしょうか。単にコロナを憂うだけの「のっかった」感じのない、心の底から出たような音楽は、きっとこの先の私たちを励まして温めてくれるはず。

 

これまでの私のテイラー・スウィフトのイメージは、いわゆるポップスの人。恋愛ソングの人。実際、このコンセプトアルバムもあくまで恋愛に主眼があり、そこはブレてはいないのですが、『folklore』(民話とかのほうが訳的には近いと思いますが、自分の過去を振り返って語るという点でも『むかしばなし』が似合うような気がします)というアルバムタイトルからして、ちょっとなにか「距離感」がある気がしました。単純な時間軸の現在と過去の距離、相手と自分の距離。今の時代の人と人の距離。人と歌の距離。今の自分と、過去の自分の距離。

 

英語は苦手なので感覚的にしかわかりませんが、たぶん英語圏の人なら彼女の「リリック」がもっとよくわかるのかな、と思います。暗喩も多そうだし詩的な歌詞だというのだけはわかります。こういうとき、本当にまさに「言語的距離」がもどかしいです。曲もいいけど、このアルバムはきっと歌詞がいい。はず。わからないのが悔しいです。でも、言葉はちゃんとわからないけど伝わるものがあります。それが音楽のよいところ。

 

「cardigan」という曲のMVもいいです。

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で。あれあれ?

「cardigan」を観ていたらなんと、12月14日に次のアルバム『ever more』をリリースしていたことがわかりました。これ、『folklore』で森の中にいた人(テイラー)ですよね。色が戻ってきているのは希望でしょうか。

 

えー。

半年ペースってすごくないですか。

それでもって、どうやら『folklore』の続編である、『ever more』もいい!

 

「cardigan」の映像の続きには、まったく同じ世界観の「willow」という曲がありました。「willow(柳)」って魔法のイメージが強い木なんですが、どうなんでしょう。監督主演はともに本人だそうです。『ever more』は楽曲に幅があって全体的にちょっと明るくなっているようにも思えます。もう、音楽が溢れてきてしょうがない、という感じなんですね、きっと。

 

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タイトル曲の「ever more」はアルバムの最後に入っていますが、

This pain would'nt be for evermore

(この痛みは永遠に続かない)

という言葉で結ばれています。哀しみの中に希望を見出すような感じなのかな?今のこの時代、私としてはそうとっておきたい感じがします。

 

そんなわけで、テイラー・スウィフトを見直したアルバム『folklore』と『ever more』。おすすめです。