こんにちは。
子供の頃好きだった本、第二弾。
今日は福音館書店の古典童話シリーズです。
いや~、懐かしい~!
福音館さんの古典童話シリーズは、図書館に行けばどの図書館でも鉄板で置いてある書籍、というイメージです。
今私の住んでいる地域の図書館は、作家名分類なのでバラバラに置いてありますが、私の通った小・中学校の図書室では、シリーズで並んでいた記憶があり、それで片っ端から読むことができました。このシリーズは、ぜひ、図書館にシリーズごとに並べて置いてほしいと思います。シリーズ制覇というのはなんだかんだ言って、本好きな子供にとっては目指すべき目標としてわかりやすい。笑。
写真、ネットからいただきました。
そう。この配置ですよ。この、裏側のこっち側から見る感じ↑。図書館には箱なしでこんな風においてありました。
箱があるとこんな感じで↓
ちょっと、イメージが違います。一気に馴染みがない感じになりますね。
ネットを見ると、こちらもたくさんの人が愛しているシリーズなんだなと感じます。嬉しくなります。ネットオークションに出てるのも多いですけどね。笑。
全制覇した気でいたのですが、今、サイトで全巻のラインナップを眺めていたら、どうにも記憶にない巻があります。全制覇は、あれは夢だったのか…(遠い目)。
…と、思ったら、どうやら続刊が出ていたのですね!
知らなかった!
「冷たい心臓」とか、知らないよ、見たことないよ、と思ったら「2001年刊」とあります。なんと。上の「二年間の休暇」は1968年初版です。私が生まれる前から、粛々と、淡々と、続刊していたとは。おそるべし古典童話シリーズ。
1996年初版の「レ・ミゼラブル」とか。出てたんですね~上下だからおそらく完訳ですね。このシリーズは完訳がウリなんですよね。ダイジェストではないのが特徴なので、本当に濃いんです!「ハイジ」を読んだときは、アニメとあまりに違うので驚きました。そして挿絵がいい。今でも印象的なシーンの挿絵を思い出せます。
「二年間の休暇」の画像をあげたのは、たぶんこの本が私にとっての古典童話シリーズの最初の第一歩だった気がするからです。「十五少年漂流記」の本当のタイトルが「二年間の休暇」だと知ったのはこの時です。翻訳って訳者によってタイトルも違うんだ!という、初めての衝撃だった気がします。「十五少年漂流記」はダイジェスト版で読んでいましたが、この本はなんだかどっぷりと濃くて、面白かった印象です。何十年も前なので細部がよく思い出せない…また読みたくなってきました。
私にとって「二年間の休暇」、つまり「十五少年漂流記」はこんなふうに印象的で、思い出深い作品なのですが、最近、思いがけないつながりに驚いたことがあります。それは、アニメ「機動戦士ガンダム」。初代ガンダムは富野由悠季監督が「十五少年漂流記」をモチーフに制作したそうです。Wikipediaに書いてありました。
自粛期間中ガンダムにハマり、あちこちで「ガンダムの前/後」くらい世界観変わった、とまで言いふらしていた私。ちなみにこのタイトルの「きみは、生きのびることができるか」というのは、毎回次週予告の後に流れるナレーションです。確かに初代ガンダムは「きみは、生きのびることができるか」にふさわしい展開と緊張感に満ちていますし、「十五少年漂流記」にキャプションをつけるならこのセリフはぴったりだと思います。
ガンダムには非常に印象的なセリフが多くて、前回のブログタイトル「あれは、いいものだ!」も、そのひとつ。今後ところどころにガンダムネタが出てくると思います。笑。(ガンダムについてはいずれまたブログで語ってしまうと思います)。
さて、「二年間の休暇」の作者、ジュール・ベルヌと言ったら「海底二万里」。古典童話シリーズにもあります。でも私は「二年間の休暇」が好きでした。「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」を観た時に、ドクがクララ女史と出会い、互いにジュール・ベルヌ好きだとわかった瞬間の「同士!」みたいなドキドキが、たまりませんでした。「あー私も好きだよ、ジュール・ベルヌ。海底二万里じゃないけどね、ドク!」と思いましたよ。開拓時代にタイムスリップして出会った二人。ドクは子供の頃にこの本を読んで科学者への夢を抱き、クララは「つい最近出版されたばかり」のものを読んでいました。最新刊のジュール・ベルヌを読んでる、ってもう、たまんないですよね。
今の時代に、そういう本に巡り合ったりしたら面白いなあ、と思います。後世まで名作と言われ、少年少女の心に残る本。未来の誰かが今の時代に来た時に「それこの間出たばっかり!読んだよ!」となる本。「バックトゥザフューチャー3」を観るたびにそんな想像をしてしまいます。
余談ですが、ドクとクララのカップルは素敵だなと思います。時を超える愛!これもタイムスリップものの真骨頂でした。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は実はドクが主人公だったんじゃないかと思ったりします。この映画のようにシリーズがすべて面白いという映画は、なかなかないですね。主役のマイケル・J・フォックスは若くしてパーキンソン病を発症して、現在も闘病中です。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」以後、病気でなかなか俳優として活躍できないのはとても残念です。ほんとに楽しい映画でしたよね。
話がそれちゃいました。
私は北国生まれなので、このシリーズを借りてきて、こたつに入って読み耽ったりしましたねえ。今では重要文化財になった建物が、かつて市の図書館だったときも、このシリーズのどれかを借りたことがあったように思います。素敵な図書館でした。真冬に雪を踏みながら必死に歩いて行って、しもやけになりそうな指を大きくて真っ黒なストーブにかざして、本を探しました。当時は、外は冷たくて寒すぎたし、建物に入るなり顔がほてって手足が痒くなって、あーやだやだ!と思ってたような気もしますが、今となってみればあの感じって、そのまんま童話みたいだったなと思ったりもします。床がギシギシ鳴る音まで懐かしい、古き良き昭和の思い出です。