みらっちの読書ブログ

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私がおばさんになっても、って歌ってたけど気がついたら本物のおばさんになっていた【現代子ども図書館 全20巻/学習研究社】【科学と学習】~子供の頃好きだった本③~

こんにちは。

 

今日は「子供の頃に好きだった本」第三弾です。

【現代子ども図書館 全20巻/学習研究社】

調べてみたのですが、全集としてはもう販売されていないようです。

しかし絶版というわけではなく、書店などで1巻ずつ個別に学研に注文すれば手に入る様子。注文を受け付けるサイトがあったりします。

Amazonや紀伊国屋ではすでに取り扱いはありません。中古品として、メルカリやオークション系、Amazonに出品されています。

 

そのため写真も、ネットから拝借。ところでこの配列、微妙じゃありません?全集を1から、右から並べていくのって違和感あります。

現代子ども図書館 全20巻セット ふしぎな五百のぼうし/しっぽをかえた ...

↓並べるならこっちですよね。

現代子ども図書館 全20巻揃い / はなひ堂 / 古本、中古本、古書籍の ...

とはいえ、以前お話した「古典児童文学シリーズ」とはちがって、こちらは箱の「白い」イメージが強いです。それだけ飾っとく時間が長かった、ということかもしれません。これも両親に感謝ですが、全巻我が家にありました。

 

このシリーズは、実は家にあったのに、全部読んでいません。家にあったから、いつでも読めるから、全巻制覇を目指さなかったのかもしれません。好きな本だけ、何回も読みました。特に好きだったのは「リンゴの木の下の宇宙船」。また宇宙船かよ!という突っ込みはなしでお願いします。笑。それから「おばけのボロジャグチ」「きみのいきたいところ」です。そのほかには、

 

「不思議な五百のぼうし」

「チワンのにしき・太陽のむすめ」

「ピグルウィグルおばさん」

「ちびくんの冒険旅行」

「デブの国 ノッポの国」

 

の8冊が、繰り返し読んだ本。いまだと差別的だとコードにひっかかりそうな題名もありますね。あとは、1回だけ読みました、たぶん。

 

「木の精と赤い自動車」「学校へ行ったヘビ」「アスパラガスで鉄砲はうてない」「ほら穴のふたごの冒険」「海がおそってきた」は、おそらくページを開いたことがありません。あったことも忘れてしまっていました。たぶん絵の影響もあると思います。割とジャケット買いするタイプなので、装丁で手に取らない、ということはあったと思います。

 

今回改めて調べたら、アメリカやイギリスの作品が多かったんですね。ほかにはスウェーデン、ロシア、ドイツ、フランス、カナダなどが1冊くらいずつ入っています。そういえば比喩や風刺が変わっていて面白かったな、と思い出しました。ひねりのあるジョークも多かったんだと思います。それをこどもにわかりやすく翻訳するのは実は大変だったのかも…翻訳者のご苦労がしのばれます。

 

そして、楽しくてとっつきやすい物語から、徐々に思考力を養う本へといざなう形式になっているのだそうです。それを知ってなるほど!と思いました。1巻からの前半と、後半何巻かの印象が違っていて、後半になればなるほど、ファンタジーではなく主人公がリアルな少年少女になってきて、外国の子供との心理的な乖離が激しくなっていった気がしていたのですが、そういうことか!と。単に、私の思考力や理解力が乏しかったせいだと思いますが、子供は教訓的な話になってくると、ちょっと身構えちゃうんですよね。わくわく期待して、さあ読むぞ~という気になれない。大人のいまなら「海がおそってきた」は、面白そうです。オランダの大洪水に立ち向かう人々の話だそうです。

 

ちなみに「ピグルウィグルおばさん」は、息子が小さい頃読み聞かせしたことがあります。短編が組み合わされた長編、なので、ひとつひとつのお話が長くないし、寝る前にぴったり。こんな昔の本、面白くないかな、と思いましたが、意外に「面白い~。もっと読んで」と言っていたのが印象に残っています。名前が面白いし、おばさんが「更生」させていく子供たちが身近だったのかもしれません。ま、途中で寝ちゃうんですけどね。ピグルウィグルおばさんは、自分を魔法使いだと言っていますが、今でいう心理療法士みたいな人で、子供たちの問題を独特な方法で解決していく不思議な人です。こんなふうに、よく読んだ本は、語りだすとまた長くなるので、このへんでやめておきます。

 

 古典児童文学シリーズは冬のイメージでしたが、このシリーズは夏ですね。断然夏です。夏休みに「図書館遠いし、自分ちで読むか~」と、本棚から引っ張り出す感じ、でしょうか。窓を全開にして、セミの声を聴きながら読んだような記憶が蘇ります。

 

ところで、「〇〇おばさん」って、昔は普通の呼び方でした。

上記の「ピグルウィグルおばさん」もそうだし、「小さなスプーンおばさん」とか「ふしぎなかぎばあさん」とか、本のタイトルにも使われていました。書籍とか生命保険とか、乳酸飲料とか、どんなに若くても、いわゆるお家に持ってきてくれる人はみんな「おばちゃん」と呼ばれたものです。「ニッ〇イのおばちゃん今日もまた~♪」という歌がCMで流れていた時代がありました。

 

実は昔「立原えりかの童話教室」と言う通販教材を試してみたことがあります。毎月教材が届いてお題があって、お話を作って送ると添削されて返ってきます。まさかさすがに立原さんが添削することはなくて、お弟子さんとか会社のスタッフさんが添削するんです。当たり前なんですけど、ちょっぴりほのかな期待はありました。確か、最後の課題で選考に残ったものだけ立原さんの目に触れるというものだった気がします。最後まで受けなかったのでわからないんですけど。

 

その課題の中でいちど、「〇〇おばさん」を使ったときに、赤で猛烈な批判が返ってきました。誰かが傷つく言葉は使ってはいけない、ということでした。自分が時代に即していなかったことを認識して反省するとともに、「でもさ、童話では〇〇おばさん、ってたくさんあるし、血のつながりはないけど頼りがいがあって特殊能力があったりして好意的なキャラクターとして使われてるよね。いいイメージでとらえてたんだけど、だめなのかなぁ」と、ちょっと納得のいかない思いも抱きました。確かに年齢を経た人への差別的発言、ということもあるし、「〇〇おばさん」は魔法使いや魔法を使うキャラクターであることも多く、ちょっと「魔女的」な扱いがだめなのかもしれません。そしてその時の私の創作もステレオタイプないかにも魔法使いっぽいキャラでした。魔法使いなら魔法使い、と言ってしまえばいいし、単に名前を呼べばいいので「〇〇おばさん」は、もういろいろ、時代的にアウトなんだな、と実感しました。とはいえ「小さなスプーンおばさん」なんかは「おばさん」じゃないと味わいが損なわれるような気がしますが。

 

ところで学研と言えば「科学と学習」と言う雑誌がありました。「科学と学習」という1冊の雑誌ではなく、「3年生の科学」「4年生の学習」みたいなタイトルで別冊です。いわゆる「学研のお○ちゃん」(しつこいけど、もう言ってはいけない)が家に届けてくれる宅配形式で、2009年まで出ていたみたいです。今は休刊、という形になっている模様。

 

この科学と学習も、有難いことに我が家ではおそらく毎回ではなかったですが時々取り寄せてくれました。科学の付録の実験道具は毎回本格的でした。学校の理科の授業の教材レベルの完成度。なんとその付録ギャラリーというサイトがあるのですね。

 

www.gakken.co.jp

 

学習では読み物、特に夏休みの特集号が大・大・大好きでした。お話がもうてんこ盛りで、本何冊分読めるんだろうと思うくらい分厚くて、夏休み特別号だけ欲しがったこともあったような気がします。

 

「小学〇年生」という月刊誌もありましたが、私は「科学と学習」のほうが好きでした。それにしても、昔は本屋さんも近くになかったのに、いろいろと買ってもらっていたんだなと思います。本当に親に足を向けて寝られないですね。