みらっちの読書ブログ

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悲しみの果ては素晴らしい日々を送って行こうぜ【連続テレビ小説 おちょやん】

こんにちは。

いよいよ5月です。ステイホームのGW、いかがお過ごしでしょうか。

いちおうGW特集で、いつもより投稿回数多めになるかもしれません。

 

さて。 

 

最近突如、俄然面白くなってきた『おちょやん』

NHKの朝ドラです。笑

 連続テレビ小説 おちょやん

 

一平と別れて悲しみのどん底にいる竹井千代さんなんですが、今までで一番輝いて見えます。

 

あのびっくりするほど演技の上手い子役さん(今回春子役、放送開始直後に武井千代本人を演じていた毎田暖乃⦅まいだ のの⦆さん)が再び出てきたのも大きかったかもしれませんが、なにより、千代が子供の頃にトータス松本さん演じる父親が連れてきた後妻の栗子さんが突然現れて、どん底の千代を支えるという展開に痺れました。

 

いやぁ、どうでもいいけど最初の頃のトータス松本さん凄かったですけどね。

 

ろくでなしの父ちゃん役がハマりにハマりすぎていて、しかも時折見せる表情がよくて「何?なんですかこの演技派俳優みたいなのは!あなたは歌手じゃあなかったんですかっ。でも好き」と思ってしまってました。懐かしいウルフルズ「借金大王」が思わず頭を駆け巡っていましたね。貸した金返せよ…ってね。笑。もしかしてあの曲があったからの、トータス松本さんの起用でしたか??

 

ご興味のある方は、以下のリンクから。

ウルフルズ - 借金大王 - YouTube

 

貼り付けるときちらっと見たら、YouTubeのコメント欄にも同じこと書いてる人いました。笑。いやほんと、昔のウルフルズ大好きでしたね。MV買うくらい好きでした。「ガッツだぜ!」とかね。

 

話がそれました。

 

ずっと千代に花を贈り続けてきた栗子さん。

贖罪の気持ちだけではなく、心からその人のファンでなければ、できないこと。そして千代がどん底の時に現れたのも、ずっと見守り続けていたからだという事実。千代も視聴者も、それまで「あのひと、なにしてるんだろうなー」とも思わなかった栗子さんの、突然のまごころに触れてしまったわけです。

 

あのときもあのときも、と、伏線が回収されるシーンがたまりませんでした。そのうえ「(あっ!)私と同じように文盲だったんちゃうかな」「荷物なんて三味線ひとつだった」と言うところも、うわーってなりました。栗子さんがいかに辛い人生を送ってきたか、ということを裏付けることでもあり、千代が栗子に強い共感を持つところでもあり、名シーンだったと思います。本や映画では、相手の文盲に気づくときって、たいてい(あっ!)なんですよね。本人は言わないことが多いように思います。

 

 

ちなみに栗子さんを演じている宮澤エマさんって、宮澤喜一元首相のお孫さんだったんですね。

 

そしてなにより、塚地武雅さん演じる花車当郎(はなぐるま あたろう)さんの熱意(と話術)が、千代の心を明るく照らしていくというのが良かったです。

 

涙のあとには

笑いがあるはずさ

 

とまさに先日ブログに書いた宮本浩次さんの「悲しみの果て」を思い出してしまいました。

 

苦しい時や辛い時の真っただ中にはなかなか笑顔にはなれませんが、それでも時間が経って必要なのは「笑い」とか「笑顔」なのかもしれないなと思います。北風と太陽ではないですが、人の心って無理やり開いたり明るくしたりはできなくて、自然に内側から笑っちゃったみたいなのが、必要なのかな、と。

 

 

さすが半沢直樹』『下町ロケット』の脚本家、八津弘幸さん

見せ所は外さない…

 

けど、実は最初の毎田暖乃さんの出番が無くなったころからは「うーん、なんかいまいち」なことも多くなり、時々しか見なくなっていました。まあ、でも朝はなんとなーくいつもテレビついてるからチラチラ見るんですけどね。

 

なんだろう。一平?一平が嫌いだった?

成田凌さんに罪はないと思うのですが、一平が出てきてからメインを退場するまではどうもいまいちでした。

 

『おちょやん』のモデルの浪花千栄子さんと劇作家渋谷天外のことは、私は知りませんでした。同世代の沢村貞子さんは、長生きなさったので知っていますが、浪花千栄子さんは私が物心ついたころには亡くなっていて活躍していた時代を知りません。「オロナイン軟膏」の古い看板は、みたことがあります。『おちょやん』はドラマなので必ずしも現実に忠実ではないと思いますが、実際の渋谷天外さんは、人気劇作家だけれども浮気した数100人以上で、借金癖があるというとんでもない方だったようですね。まあ、時代、と申しますか。一平もそんな風に描かれてはいましたが、事実は小説より奇なりということかもしれません。新人女優のところに行った後も浮気はやめられなかったみたいですね。

 

あ、あと、岡安のひとり娘みつえ役の、東野絢香(ひがしの あやか)さんは注目していました。いい役者さんになられるんじゃないかと非常に期待しています。主人公の千代を演じる杉咲花さんはもちろん素敵なんですが(ラジオドラマの挨拶の時の後姿の首筋が綺麗!)、『おちょやん』は脇役がなかなかすごかったなと思います。あ。すでに過去形で喋ってますね。はは。

 

そして「笑い」のあとに必要なのは「仕事」

 

さあとりあえず、これからは千代さんの快進撃が続くと思われます。

観たり観なかったりだったので、おそらくこのドラマのクライマックスに当たる「

いちばんいいところ」を観られてよかったです。

 

悲しみの果ては

素晴らしい日々を

送って行こうぜ

 

なんだか今回は、先日のブログの連歌みたいなブログになっちゃいました。上の句と下の句??

 

たまたまです。笑