みらっちの読書ブログ

本や映画、音楽の話を心のおもむくままに。

今や私も一頭のヌー【寄り道クラッシック】

こんにちは。

 

先日のバンドから、音楽の話になったので、今日は「クラッシックの夕べ」で。なんで「夕べ」?クラッシックは「夕べ」なんですよね、なんだか。

 

とはいえ、今回はクラッシックど真ん中のお話ではなく、NHKEテレららら♪クラッシック』風?に気さくな感じでいきたいと思います。たまにしか観ないのですが、検索したら今はベートーベンの特集の真っ最中。そう、今年はベートーベン生誕250周年!

www.nhk.jp

 

 

さて、寄り道クラッシック。

正統派とはちょっと違いますが、この何年かでハマって友達にオススメしまくっていたのが、チェロの二人組の「2cellos」。

b><font color="red">NTTドコモ「ツートップ」CM曲「影武者」、CD発売決定!</font></b> | 2CELLOS |  ソニーミュージックオフィシャルサイト

 

このジャケットカッコいいので、すごいイケメンみたいですが、実はそんなでもないです(超失礼)。でも動画という動画が面白いです。『パイレーツオブカリビアン』をジャック・スパロウのコスプレで演奏している動画もあります。時々頸骨が心配になるようなヘドバン気味な演奏がまた楽しいです。

 

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マイケルジャクソンの『smooth criminal』を演奏した動画をYouTubeに投稿したのがきっかけで発掘されたアーティスト、とWikipediaにはあります。スロベニア出身のスーリッチさんと、クロアチア出身のハウザーさんのデュオです。クロアチアで十代のときに出会い、留学先も一緒で、デュオを組む前は大会で競争しあうライバルだったそうです。

 

クラッシック畑で生きていくことと、エンタメの世界に足を踏み入れることは、音楽家にとってどういうことなのだろう、と思います。享受する側にとっては、そこまで深刻な違いを持っていなくても、当人たちにとってはとても違和感のあることなのかもしれません。とはいえこんなふうに、親しみやすい曲を演奏してくれると、遠くて高尚と思っている音楽が、身近に感じられるのは確かです。

 

ところで最近、米津玄師さんのほかに、お友達のRさんが紹介してくれた「KingGnu(キングヌー)さんにもハマっているのですが、キングヌーの常田大希さんも藝大でチェロ専攻だったそうです。「ヌーは最初は少数でもいつのまにか大群になっている動物」らしくて、それが命名の理由と聞きました。面白いです。確かにヌーと言えば

マサイマラでヌーの川渡りを狙う|西遊旅行の添乗員同行ツアー(146号)

 

………こんなん。

気がつけばわたしもその中の一頭です。笑。キングヌーさんについてはまたいずれどこかで書けたらいいなと思いますが、まだ「にわか」で全然詳しくないんです。今はCMにドラマ主題歌にひっぱりだこで大人気ですね。Rさん、引き続き色々教えてくださいね。

 

キングヌーの「Sympa!」というアルバムがとてつもなく好きになり、ちょっと前まで米津さんのアルバムが頭の中でエンドレスで、朝起きると何かしらの曲が頭の中で反芻されているのでしたが、今は「Sympa!」とごちゃまぜになってしまいました。最近出た「ceremony」というアルバムには大ヒットした「白日」が入っているのですが、私はそのひとつ前の「Sympa!」の方が好きかも。常田さんは「井上陽水さんのような歌詞に憧れる」と言っていて、「飾りじゃないのよ涙は」をカバーしていますが、これがまた素敵なアレンジでした。常田さんの曲は、なんとなくクラッシックの香りがするんですが、気のせいでしょうか。ヴォーカルの井口さんも声楽出身ですよね。それで、今回クラッシック枠に入れてしまいました。笑。

 

チェロって素敵です。弦楽が好きです。ヴァイオリンも、ヴィオラも、チェロも。宮沢賢治もチェロに憧れてチェロ持ってましたね。あの時代に。

 

そんなこんなで話が飛びますが、『カルテット』というドラマにハマったことがあります。椎名林檎さんの主題歌も素敵でした。なんだか一種独特の空気感に包まれたドラマでした。松たか子さん主演、松田龍平さん、満島ひかりさん、高橋一生さんとの弦楽四重奏。一筋縄ではいかない俳優さんたちの一筋縄ではいかない物語(と演奏)。

 最優秀作品賞 受賞結果 1位:カルテット | 第92回 - ザテレビジョンドラマアカデミー賞

 

弦楽も好きなんですが、ピアノも大好きです。もうひとつ、私がオススメしまくっていた動画。

ダヴィッド・フレイさん。

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 この画面の方ではありません。笑。

 

曲はバッハのキーボードコンチェルトです。バッハは「荘厳・神聖」みたいな雰囲気がありますが、こちらはもう、なんかとてつもなくキラッキラの音たち。楽しそうな感じが伝わってくるピアノです。これを聴いてバッハが好きになりました。

 

スウィングし、歌い、考える|R-9|note

はい。イケメンピアニスト。

ダヴィッド・フレイさんは、早逝したピアニスト、グレン・グールドさんの再来と言われることもあるそうです。ふたりともテンポが独特ですよね。色々と共通点があるのでしょうか。

 

ここまで、どうも「顔」で選んでいないか?と言われそうですが、そんなことないです。どうも、弾む音を求めていた時期があったような気がします。

 

時と場合で、違う音が好きな時もあります。

マウリツィオ・ポリーニ/ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集

大御所、マウリツィオ・ポリーニさん。

正確無比なピアノと言われる現役ピアニスト最高の評価があるそうです。あ、全部Wikipediaです。1942年生まれ。イタリアのミラノ出身です。

 

一時期ベートーベンに凝っていたので、ベートーベンのソナタ全曲を弾いているポリーニさんのアルバムをよく聴いていた時期があります。なんとなく、ダヴィッド・フレイさんとは対照的な音、という感じです。

 

中学生までピアノを習っていました。

 

なんていうとほんとに習っていたっぽいですが、私の場合は、教室に行っていただけの「穀つぶし」ならぬ「月謝つぶし」でした。練習もしなかったし、先生にも呆れられて、だいぶ匙を投げられていた感があります。お父さんお母さんごめんなさい。

 

あのとき、ピアノが好きだったかどうか、なんて考えたことがありませんでした。なんでやっていたんでしょう、よくわかりません。背が低く小柄で小学生にしても手が小さくて、オクターブどころかシの音も届くかどうか。それが苦痛だったことだけは覚えがあります。嫌ならやめてしまえばよかったのに、弾くことには憧れがあったみたいです。

 

ドカベン』という漫画に出てきた殿間という男の子が、ショパンを弾くために指の水かきのところを切除する手術を受けるシーンがあったのですが、その気持ちがわかりました。だからいまだにそのシーンだけは覚えています。

 

それでもなんとか最後の発表会で弾いたベートーベンのソナタ。大人になってポリーニさんの演奏をアルバムで聴いたら(何しろソナタが全曲収録なので私の弾いたソナタも入っていた)、びっくりしました。あの曲は、本当はこんな曲だったんだ、私が弾いたのはなんだったんだろう、と思いました。

 

昔、この曲が「こういう曲だ」と知っていたら、もっとちゃんと弾こうと努力だけはしたかもしれないし、私には無理、とあきらめてしまったかもしれない。でも「本当の曲」を知らずに弾いていたことはびっくりでした。先生が一度くらい、弾いてくれたことはあったかもしれないけれど、一度聴いて覚えるんならそりゃ天才だし、カセットテープに録るなんて考えもつきませんでした。今から思うとよく発表会に出たなぁ。恥ずかしいにもほどがあります。

 

とはいえ、手が小さいとか曲を知らないなんて言い訳ではあると思います。本気なら殿間くんみたいに手術でもなんでもすればいいんだし(いやそこまでは…笑)。

 

ショパンは実は手が小さかったらしいです。手首や指の関節の柔軟さでカバーしていたとか。逆に指が六本あると言われたリストはものすごく手が大きかったらしいです。どんな曲も初見で弾いて見せるリストが唯一初見で弾けなかったのがショパンの「エチュードop.10」。リストにささげられた練習曲です。リストはそれからしばらく雲隠れして練習し、次にショパンに会ったときには完璧に弾いて見せたとか。というわけで、プロは譜面を見ただけで曲のすべてがわかるものなのだし「何回か弾いてもらわないと曲がどんなものかわからない」という時点で色々アウトな私なのでした。笑。

 

それにしても、こうして気軽にクラッシックを聴くことができるなんて、昔からすると夢のようです。夢のような時代を生きていると時々思います。中世なら教会か、モーツァルトの時代なら貴族の館、ベートーベンの時代でも演奏会に行かなければ聴くことができなかった音楽を家にいて指先一つで聴くことができるんですからね。私が学生の頃だって、レンタルで借りてカセットテープに撮るしか方法がありませんでした。しかも録音するのも大変。40分以上の交響曲はレコード2枚組。カセットテープもA面B面に収まらず、ですよ。もうその時点で借りるの断念、ですよね。CDになって楽になったとはいえ、今の手軽さの比ではありません。作曲家について知りたくても、図書館で本を借りるしかなかったことを考えると、悔しいけど、すばらしき哉GAFA!というしかありません。

 

さて、冒頭、「ららら♪クラッシック」風に、とか言ってましたが、全然そんな風じゃなかったですね。笑。

 

ところで、本物の音楽家や、本気で音楽を長年やってきた方、趣味で長く続けている方もこの世にはたくさんいると思うのですが、そう言う方はどんなふうにほかの方の演奏を楽しんでいるのでしょうか。あまりに知りすぎていてあまりに深く入り込むと、なんだか色々アラが見えてしまって「あ、今日の演奏はなんかダメ」とか「今の間違えた」とか、気になってしまわないのかなぁ、などと考える「夕べ」なのでした。